重症筋無力症の原因・症状・治療・リハビリ方法について訪問マッサージ師が詳しく解説します。

こんにちは！

私どもは医療保険を使った訪問マッサージを行っている「北彩ケアマッサージ」と申します。

寝たきり・歩行困難・筋力低下などで悩んでいらっしゃる患者様のご自宅や施設などへ訪問させていただいて施術しております。

 

 

本日は井上が【重症筋無力症の原因・症状・治療・リハビリ方法】についてお話しさせていただきます。(^^)/

 

 

●重症筋無力症とは？

神経筋接合部と呼ばれる神経と筋肉のつなぎ目が破壊されることで筋肉の力が弱くなったり、疲れやすくなる病気で、特に同じ筋肉を動かしていると力が出なくなるのが特徴です。

重症筋無力症は筋肉側の受容体が自己抗体により破壊される自己免疫疾患であり、約30000人の患者がいるといわれています。

 

 

●原因

末梢神経と筋肉のつなぎ目である神経筋接合部が自己抗体によって破壊されることで、神経から筋肉に信号が伝わらなくなり発症します。なぜ自己抗体が作られてしまうのか原因は分かっていませんが、自己抗体でアセチルコリン受容体が85％、筋特異的受容体型チロシンキナーゼで全体の数％が破壊されています。抗アセチルコリン受容体抗体を持つ患者さんの約75％に胸腺の異常が合併することから、胸腺異常の関与が疑われています。

ちなみに、早期に治療を開始することにより比較的予後が良い病気です。なかには治療が完全に不要になる方もいます。

 

 

●症状

重症筋無力症の主な症状は筋力低下と易疲労性です。骨格筋であればどこにでも現れますが、特に目の筋肉で目立ちやすく、まぶたが下がる「眼瞼下垂」、ものが二重に見える「複視」などの眼の症状が出やすいことが特徴です。他にも嚥下障害や発語などの症状が目立つ方もいますし、四肢筋力低下が強い方もいます。重症化すると呼吸筋麻痺により、呼吸ができなくなることもあります。

侵される筋肉や程度は人により異なります。しばらく使っていると悪くなり、休むと良くなり、夕方に症状が強いことが多いです。

また、この病気は遺伝することはありません。

 

 

●治療方法

・対症療法・・・コリンエステラーゼ薬と呼ばれる、神経から筋肉への信号伝達を増強する薬剤を使います。ですが、根本治療ではなく一時的な改善に過ぎないため、他の治療と組み合わせて行います。

 

・根本治療・・・免疫治療であり、原因である抗体の生産を抑制したり、取り除く治療です。抗体の生産を抑制するものにはステロイド薬、免疫抑制薬があります。

他には、抗体を取り除く血液浄化療法、大量の抗体を静脈内投与する大量ガンマグロブリン療法などがあり、患者さんの状態や症状に応じて治療方法が選択されます。

 

また、胸腺の異常として胸腺腫があり、早期に発見されれば一括して切除できます。

 

 

●リハビリ方法

重症筋無力症のリハビリの目標としては、

■二次的な合併症の予防

■患者さんの身体的、心理的な機能を最大化し、QOLを維持する

■患者さんが社会に溶け込めるように支援する

 

リハビリにおいて注意する点

■効果的な治療に合わせて実施する

■反復した強度の高い運動は行わない

■具合が悪いときに頑張らず、症状がコントロールされているときに運動する

■体調に合わせて運動を維持する

 

患者さん一人一人に合わせたリハビリを行うことが大切です。

 

今回は【重症筋無力症の原因・症状・治療・リハビリ方法】を最後までお読みいただきありがとうございました。

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